林和彦の公開日記
2008年12月29日（月)　今年最後
　大学自体は26日で終わっているが、実験スケジュールに伴う作業があったので、来ている。ある装置を動かす必要があり、そのメンテナンスが終わっていなかったので１日かけて行い、実験を開始した。終日作業をして、急いで帰る必要があったため、年末の締めもそこそこに帰宅。この日記も後で書いている。

　日記についてこの１年（4ヶ月）を総括してみると、書いていることは技術的解決に関する細かいことが多い。人性論のようなものや、大局を捉えたものは余り書いていない。考えていないこともないが、実際には、やはりそれを考えることが自分の中で大きく占めていないということの表れだろう。それを書くことが目的ではないが、自分はどうあるべきか、しばらく模索が続きそう。現状で出来ることをやる、ということと同時に、１つ上の立場になった時のことを考えて行動することも必要だから。

2008年12月26日（金)　エアコン刷新
　本学では、建物で一括して灯油を燃料に各部屋共通の暖房が行われている。エアコンの普及とともに使用ニーズが減り、またエアコン自体の省エネ化も進んで、試算結果、土木工学棟では灯油を使った暖房は廃止されることになった。それに伴い、元々エアコンがないまたは容量が足りないようなエアコンは、新しいものに刷新されるようになった。詳細はわからないが、リースで契約していて、料金の負担はないという。省エネ化に伴い、光熱費の浮いたお金の数年間分でエアコン代金が賄えるというビジネスに乗っかっているのだろう。
　私の部屋は、今時珍しい床置きタイプのエアコンで今年に入って夏の暑い時期に１週間止ったことがある問題エアコンだったため、新品になったのは素直に嬉しい。隣の学生部屋も、夏に何度か止まってサウナ状態だったのだが、これも刷新されている。

2008年12月26日（金)　原点に戻れ！
　今日も実験作業で１日が過ぎた。
　終了後の夕方、細田先生主催の忘年会鍋パーティーがあった。（細田ポケットマネーで学生が）土鍋とＩＨクッキングヒーターを購入して、卒業生が差し入れと宮崎から送ってくれたお肉などで鍋を囲んだ。白川裕之君どうもありがとう。
　私は家の用事で中座して早めに帰宅したので、会の内容は細田ブログに譲るとして、私にとって衝撃的な事実が発覚。下記の12月23日の日記では、ＩＨ対応の土鍋を買ったにもかかわらず、同時に買ったＩＨヒーターが、土鍋非対応だった、と書いた。それは間違いで、土鍋に附属していた金属プレートを付け忘れていただけだったことがわかった。土鍋の箱を開けたのは妻か手伝いに来てくれた友人だったので、私は直接確認していなかった。予め土鍋の土の中に金属の成分が練り込まれているもんだと勝手に思っていたのである。
　家電製品は説明書を読め、というのは鉄則である。土鍋に説明書があるとは思っていなかったが、きちんと確認しなかった早合点であった。恥ずかしいが、後々のために12月23日の日記はそのままにする。

　似たようなことは研究室の実験棟でもしばしばおこっている。あるセンサーの取り扱い説明書の何ページ目かに載っている「各部の名称」を無視して、説明書後半に出てくる用語が理解できず、「説明書の内容がわかりません」と質問してくる学生がいた。私の回答は「ここに書いてあるでしょ」で終わり。また、以前の日記に書いた、英単語を辞書で引かずに勝手に使って間違っている例も、同じである。他にも、ＪＩＳで定められている試験を、勝手に解釈していないか。私も含め、定義を確認し、決められたとおり正しく操作する、という基本的なことを怠ってはいないか？説明書やマニュアル、というと煙たがられたりする風潮があるが、物事を論理的に把握するには、定義をはっきりし、定められた手順があればそれに従う必要がある。独創性は別のところで発揮すべし。履き違うことなかれ。

2008年12月25日（木)　変わるという信念
　人は教育により変わるという強い思いがある。最近特に思うのは、本学の安全衛生に関してである。我々のような工学系の部局は、安全が当たり前、そのためにはお金もかける、というのは程度の差はあれ、頭にある（行動をしているかは別に、それを聞いてもそれはおかしいと思う人は少ないだろう）。しかしながら、他の部局では必ずしもそうではない。
　とはいえ、反対するのもわかる気がする。自分の持つ尺度に安全衛生というものがない、というのがあるだろう。だから、単に正論をかざしているだけでは駄目で、相手が興味を引くようなアプローチが必要であろう。幸い、そういう視点は持ち合わせている（ただ、その解はまだ見えない）ので、どうすればよいか日々考えている。
　世の中には、「とは言っても、結局変わらないんでしょうね」と半ばあきらめて、それを明るい顔をして言う人がいる。それは変わらないのではなく、方法が悪いのだと、私は考えており、その人とは考え方が根本から違う。つまり、「教育により変わる」という前提で私は行動していることを強調したい。

2008年12月24日（水)　私は飛びません
　○○は不要、自分は要らない、と自分で壁を作って反発する人は結構は多い。養老孟司氏は、それをバカの壁と呼んで久しい。
　コンピューターは使ってナンボの世界であり、それに詳しくなることが目的化してしまっては本末転倒である。では、その線引きはどこまでか。その線引きは、人によって少々異なるだろう。ワードで図が飛ぶということがある。これを読む人は、ワードを使う人だと思うので、それは身にしみるほど解るのではないだろうか。私の線引きは、図が飛ばない、というところまでである。図が飛ばないことがマスターできれば、論文を書いていても不要なストレスを感じなくてよいし、無駄な時間を使わなくて済む。
　今日のゼミでは学生主体でワードの図が飛ばない講習会も行われた。図が飛ばないのは、特殊な技術だと考えている人もいたようであるが、私がその場で言ったとおり、非常にシンプルな法則で成り立っているので、理系の大学生であれば難しいことではない。その後半で、ちょっとした言い合いになったが、その議論は、私が『「簡単だよ」と説明するプレゼン力不足』がもたらしたものと『前向きに解釈』した。ワードが飛ばないと胸を張っている人を見たことがないので、それを実行している私の責任として、ワードが飛ばない研究室にしてみようではないか。
　なお、①ワードが飛ぶことを回避する方法に関する議論、②使いにくいソフトを製造するメーカーに対する指摘、は別問題である。これは外してはならない。

　研究室の皆が飛ばないスキルを身につけるまでの暫定期間としては、ワードの図が飛んで困る時には、林にメールをしてアドバイスを受けよ。メールでは重ければ、ホームページのリンクにあるファイル転送を用いよ。あれよこれよと無駄な時間を過ごす前に。（サポートは研究室内優先）

2008年12月24日（水)　大失敗
　私が実験である失敗をして、学生が作った供試体を壊した。開き直るつもりはないが、どうやってリカバーするかに力を割かねばならない。
　犯した失敗は、常に私が学生に対して言っていることにも密接に関係している。自分は慣れているから、という驕りはあったと思う。この失敗は私にとって非常に重い。年の瀬に、このような失敗をすることは、自省せよ、ということなんだろう。学生の指導に対する姿勢も見直すべきと感じている。

【12月24日以降1月6日までの日記は、だいたい当日にメモしていたものを、1月に入って推敲したものである】

2008年12月23日（火)　仮想演習不足
　家で土鍋を買った（正確には買ってもらった）が、これから買うならとIHクッキングヒーター対応のものを選んだ。せっかくだからと、前から欲しかった卓上のIHクッキングヒーターを買いに行った。お店に行ってもそれほど選択肢はなく、メーカーの認知度と、値段設定、その日の特売情報から、店頭でぱっと決めて買った。店頭でも特に機能の比較表示がなされていないので、気にも留めなかった。しかしながら、その結果買ったIHクッキングヒーターは、『土鍋非対応』のものであった。数日前に買って、ヒーターの箱は既に廃棄していたので、土鍋非対応は、友人とのホームパーティー当日になってさあ食べるぞ、という段階になって気づいた。カセットコンロは処分していなかったので、急遽変更。何で、土鍋対応と否対応が売られているの？と半ば憤慨しつつも、自分が甘かったなと反省。
　買いに行く直前に、家を買うにも自動車を買うにも、２回目から満足したものが買えるんだよね、と笑いながら妻と話していたものが、現実になってしまった。

　性格上、１回でより良い物を買いたいと思うので、時間がある時にはネットで調べる。その際の視点は、製品の選択基準において「何が本質か」とテーマに探している。どこを押さえておけば間違いがないのか、ということだ。それが事前にできない際には、店員に対して「何を基準に選べばいいの？大きな違いは何？」と聞くこともある。今回は事前に調べなかったので、店頭でその後者を聞こうかなと一瞬頭をよぎったのは覚えていたが、たかが卓上ヒーターと思って一蹴してしまった。それがあだとなったのである。

　過去に、「調べよう」と思っていたことは、昔に苦い思いがあるからだと思う。そのこと自身は忘れてしまったので、今回こだわらなかったのであろう。喉元過ぎれば熱さを忘れる、か。

【土鍋騒動には後日談がある。12月26日の日記参照。】

2008年12月22日(月)　実験棟で作業
　午前中は、実験室係の修士２年の学生が中心になって、恒温室の場所の割り振りを行った。その直前は、物があふれて大変な状態であった。９月の大掃除の際に、過去の物品を残すか残さないかのジャッジをしたつもりであったが、完全でなかったことや、その後増えてきた供試体の処理に追われた。今回、結構大胆な整理を行ったお陰で、室内は片付いた。実験室係や使用者が１人では出来ない作業であり、このようにエイやっとやってしまうことの大切さを再認識した。その代わり、部屋から出してきた物の整理がちょっと残っているが。
　午後も載荷実験の準備等で、ほぼ１日立ちっ放しで作業した。その際にも、９０分位で休憩を強制的に入れるようにしている。経験上、３時間ぐらいは大丈夫な気もするが、そういう時に限って３時間目にトラブルが起きて、結局時間延長するのである。そうすると、精神的にも体力的にもヘトヘトになってきて、ミスを起こしやすい。

2008年12月21日(日)　ダウン
　土日は引越後の整理や年末に向けてなどの家の生活（家の仕事、と言うと変なので言わない）であっという間に２日間過ぎてしまった。夜、腹痛から始まり、徐々に頭も痛くなってきた。風邪か？苦しくて起き上がれない。薬を飲んで、９時にはダウンしたまま寝てしまった。翌朝起きたら、気分はよくなっている。疲れが蓄積していたようだ。何とか治ってよかった。

2008年12月19日(金)　学内での仕事
　午前中から会議、講義、アポ、会議、が続き、解放されたのは18時。今日は実験室には行っていない。後でメールソフトを覗いてみると約5分おきに立て続けにメールを送信している。溜まっていたメールで来ていた仕事の処理を行ったため。コンスタントに処理すべきことではあるがどうしても溜まってしまい、こうやってまとめて処理している。こういう棚卸しが、短い間隔で定期的にできれば、一応物事は廻っているといえよう。
　業者へのある製品の注文が遅れていて、電話してみると、年内発送締め切り直前であった。危ない危ない。

2008年12月18日(木)　実験よろず相談
　実験室に用事があって行くと、結構学生からの質問が来る。アポを取って聞くというハードルがない分、聞きやすいのだろう。対応可能な時は手を休めて対処するが、こっちも用事があって来ているので対応が出来ない時がある。学生も困っていて質問してくるのはわかるので、出来るだけ対応したいとは思っている。時間があれば丁寧に対処したり、時間がないときには簡単に指示だけ出して終わりという時もあり、学生にとってはがっかりする時もあるか？
　若手教員という立場で、こういうフランクな質問ができることが、学生にとっては必要だと思う。そのためには、自分の実験がないときにも実験室をうろうろしている状態というのもあった方がいいように思っている。
　しかし、時間がかかる本格的な実験のサポートは、当日でもいいので事前にアポを取ってもらえれば、例えば30分等確保して臨むので、そうしてもらった方がお互いハッピーでしょう。ただ、こんなことを書くとやはり敷居が上がるかもしれない。誰しも実験で困ることはあるので、抱え込んだり・独りで判断せずいつでも即座に相談して下さい。時間がなくても、何かしらのジャッジはします。

2008年12月17日(水)　システムの改善／名誉の沈没？
　昨日に発見した養生水槽のポンプが停止していた件は、以下のとおり。このポンプは、配管中に空気が入ると動かないタイプのものであり、結果として空気が入っていてカラ回りをしていた。私は、恒温室に入った瞬間、『音が違うな』と思って瞬時にわかった。学生はそこまで気をつけていなかったものと思う。このノウハウをどうやって伝えていくかが課題だ。学生に自発的にそれを求めるのは酷なので、どうやって見分けるかを丁寧に教えようと思う。
　実は月１回の実験室の掃除当番を決めているが、掃除だけでなく、このような装置のチェックもルーチン作業として入れていた。たまたま同日にその作業が行われたが、モーターが動いている音だけで「OK」というチェックがついていた。学生は、空回りまでは知らなかったので、これはシステムの不備であり改める。
　今日、ポンプの復帰を試みた。ホース内部にカルシウム分が溜まり閉塞しかけているのを確認した。前回のホース交換から３ヶ月弱だったので、驚きだ。ホースの外側を排出側から叩いてホース内面に着いたカルシウム分を剥がして取り除いた。逆からやるとすぐに閉塞する。今後は、定期作業の際に、詰まり予防のためにこの作業を行うように改善する。そもそも止った原因は、ホースの吸水側を誤って空中に出したことによると考えられるので、そうならないように注意喚起や固定をするように改善する。この部分だけ冗長性が全くなかったからだ。

　 　悲しい出来事があった。ポンプの復帰作業中に、作業服の胸ポケットに入れていた手帳が落下して水没。私は４月始まりの手帳を使っているので、ヨレヨレになった手帳をあと３ヶ月使わなければならない。手帳を濡らしたこと自体は仕方がない。悲しいのは、この作業服だけポケットの間口が広く、今まで何度も物を落としていて、縫って直さなきゃと気づいていたのに先送りしていた矢先だったからだ。よってこのように被害が出てしまった。まあ、携帯電話でなかったことを感謝しなければ。これも、今晩持ち帰って改善します。

2008年12月16日(火)　遅くまで打設
　夕方に予定していたコンクリート打設について、幾つか予期せぬトラブルや準備が至らなかったことによるトラブルが発生し、予定打設量を減らして打設することにし、片づけが終わったのは日付けが変わる頃であった。材料の準備は、やはり多めにしておかないと何が起きるかわからない。材料購入の際には多めに買っているが、打設当日までに水分を管理した骨材が準備できていなければ買っていないのとほぼ同じことになってしまう。
　焦ってしまうと、どうしても無理をして結果としてケアレスミスをするのはわかっていたので、２度ほど休憩を取るようにした。と書けば美談で終わりそうだが、色々あって久々に疲れた。担当学生はお疲れさま。

2008年12月15日(月)　地元の歴史
　日本や世界の歴史についての本を読む、という話は以前に書いた。それとは別に、前から気になっていて情報収集しているのが、地元横浜の歴史である。生まれ育ったのは関西であり横浜は大学入学以降であるため、横浜の基礎知識は小中学校では勉強していない。今住んでいる所なので、結構現在の生活にリンクしていたりする発見が面白い。
・横浜開港の歴史（来年開港150年なのでタイムリーだ）
・新橋-横浜間の汽車
・横浜近代水道：いたるところに「水道道（すいどうみち）」があるのは何故？
・相模鉄道（相鉄線）の歴史：横浜なのになぜ「相模」なのか、理由を知ってビックリ。
まだかじり始めたばかりなので、今後のライフワークか。

　興味のアンテナを張っておくと、今日の見学会で以前から気になっていた付近の水路橋も関係していることがわかったし、一昨日のトンネルのことも横浜水道にリンクしていた。興味を持っておくというのは面白い。

2008年12月15日(月)　横浜国大卒業生
　今日の現場は、横浜国大の卒業生が関わっておられる所であった。横国土木のＯＢに案内してもらうこと自体はそう珍しいことではなくなってきたが、今回は経済学部卒のＯＢだそうだ。こういう繋がりは、やはり嬉しい。
　日曜日にたまたま入った大学近くの中華料理屋では、お店が紹介された新聞記事が張り出されていた。その記事の著者は、今 柊二さんで、横浜国大卒という。まだ読んでいないが、メモのため掲載しておく。
　横浜国大卒というと、最近はたまに見かけるようになったがまだまだ少ないようなので、非常に親しみを感じる。
　ちなみに、私が引っ越した場所の近くにある清水ヶ丘公園は、横浜国立大学経済学部の跡地だそうだ。

2008年12月15日(月)　ショート現場見学
　昼から、横浜市内の現場見学に行った。水路橋の補修現場で吹き付けを行っている所だ。大学の公用車を２台借りて私と細田先生が運転し、学生９名を引率した。バイパスを使って15分程で到着し、90分ほど見学してまた戻ってきた。正味２時間で非常に充実した見学会だった。電車とバスを乗り継ぐと、片道だけで90分はかかる不便な場所だ。今年から公用車の存在を知り積極的に利用し始めているので、今後も活用したい。

2008年12月14日(日)　郵便の転居届け
　下記で久々に旧自宅に戻ると、幾つかの郵便が届いていた。１つは、郵便局が配達する郵便っぽいが、転居届けは既に受理されているはず。良く考えると、差出人の会社の代理店が近所にあるため、営業廻りのついでに営業マンが直接投函したのではないか？これは想定外だった。もう１つは、宅配便会社のメール便。郵便局の転居届けとはリンクしていないので、投函されている。月２回の日経コンストラクションだったので、事前に気づくべきだった。危ない、危ない。
　日本の郵便事情は、既に郵便局以外のところが発達しているので、転居届けの統一的なものというのは無いだろうか。たまたま某宅配便の配達員とすれ違ったので聞いてみたら、個別に登録を変更してもらえるようであった。まだ電話していないが。

2008年12月14日(日)　感謝
　急いで引っ越したので、前に住んでいたマンションの契約期間がまだ残っている。そのお陰で引越しのドタバタとは離れてゆっくり掃除ができる。今日は、１日かけて退去前の掃除を行った。
　５年ちょっと前に、結婚を機にこのマンションに引っ越した。結婚直前まで妻が海外で働いていたので、妻もフランスからネットで賃貸情報を探していた。お互いこのマンションには早くから目をつけていたが、日本で不動産屋をまわって探していた私には満室の情報だったのに、フランスで探していた妻からは空いているみたいだと一報が入り、急いで契約した物件である。大学に近く、環境もよくて大変居心地がよかった。ただ子供が生まれて大きくなってくると、さすがに手狭になり、今回引っ越した。
　５年間の汚れを落としていると、当時のことがしみじみと思い出され、どうせ業者のクリーニングが入ることがわかっていても、感謝の思いをこめてきちんと掃除している自分があった。５年間どうもありがとう。

2008年12月13日(土)　土木学会選奨土木遺産
　引っ越して初めての週末。娘と近くにある清水ヶ丘公園を散策。地図で、その下を走る人道トンネルがあるのは知っていたので、ついでに歩いてみた。250mを渡りきって入り口を見てみると、大原随道（昭和3年）という名前で、何と土木学会選奨土木遺産に登録されているではないか。例の緑の土木遺産のプレートを見てびっくり。なんでこんなところにトンネルがあるのかと思っていたが、横浜近代水道の水路トンネルとして使われていたものだという。
　帰って改めて調べてみてさらに驚いたのは、土木遺産はもう１つの「東随道（昭和5年）」とセットで登録されていることだった。このトンネルは、私の通勤経路で毎日通っているのだが、狭くて車がすれ違うのがやっとで、さらに人がたくさん歩いていて危険なゾーンだなと思っていたトンネルだ。バイパスとして作ったのかと思っていたら、そんな歴史があったとは。車でしか通っていないので、緑のプレートに気づかなかった。今度歩いてみよう。
　我が家にお立ち寄りの際には、トンネル見学ツアーもオプションでつきます。

　土木学会選奨遺産自体のことは余り知らなかったので、結構大盤振る舞い（言葉が悪くて失礼）しているのかと思っていたが、調べてみると必ずしもそうではなく、2000年から始まり、年に25個（上記の2006年）であった。何でもかんでも登録というわけではないようだ。

2008年12月12日(金)　実験棟での作業
　午前中は私用によりお休みを頂いた。別に二日酔いではなく、事前に決めていた用事で。
　午後から、実験棟で供試体作製の作業を手伝った。この辺の準備に関して、直接学生をトレーニングしていなかったので、ふたを開けてみると使う材料をちょっと間違っていたり、寸法を現場で変更したりで結局ゼロから作り直した感がある。このような作業を行っておかなければ後で大変な目にあうので必要であるが、今年はその時が遅かったのは自覚している。
　日曜日は工事のために実験棟が停電になるので、作業は出来ないし、恒温室の空調復帰作業などが必要となる。今回のような停電に臨むための準備は、以前よりシステマティックにできてきたように思う。

2008年12月11日(木)　埋め合わせ
　ゼミの後、忘年会までの時間で、外出。本来は、余裕を持って薬品などの発注を行うべきであったが、私の発注遅れが原因で、業者の営業所には物品は届いたが週内の配達は終わっているという状態になったので、実験で使うために自ら営業所まで物品を取りに行くことになった。こんなことは本来は行う必要の無いものだが、その原因は自らにあり結局時間がもったいない。
　忘年会には5分遅刻で一応セーフ。

2008年12月10日(水)　対応の遅れ
　この２週間ほど、大学の居室に腰をすえて事務処理等を行えなかったため、色々と対応が遅れていたのは自覚していたが、ここに来てその影響が目立ち始めた。学生からのゲージ、セメント、備品の注文のメールが入っていたのを見逃していて、催促が何件かきた。申し訳ない。自分のことを棚にあげるつもりは無いが、学生側としても、①余裕を持って依頼すること、②注文など重要なものは適宜私に対してリコンファームをするなど、二重の対策を取る様にして下さい。
　私も、業者に注文をする際には、たまに注文を受けた担当者が忘れていたり、メールを読み落としていることがあり、相手によっては二重の注意をしている。

2008年12月10日(水)　収納
　家がまだ片付いていないので、私の服が、下着・服・コート等が３つの部屋にまたがって置かれている。これは一時的なものなので特に支障は無い。でも、そこで気づいた。
　うちの研究室の実験棟も、工具や備品を置いてある棚の配置が、複数に分かれている。前からそうだった、というのもあるが、そもそも棚を置くスペースに適した広い場所がなく、分散させている。私は既に頭に入っているので特に支障は無いが、初めて使う者にとっては、前述の私の引越し直後のように混乱するかもしれない。良い気づきになったので、今後の方針を考えてみる。

2008年12月9日(火)


2008年12月8日(月)　コンクリート擁壁のミステリーサークル
　８月に委員会の現場調査に参加した際に、コンクリートの擁壁の水抜き孔を中心として同心円の模様が描かれているのに気づいた。現場に詳しい土木技術者に聞いても、わからないという。工事の仮設で孔にアンカーを取って、部材を回転させてできた傷か何かだろうと考えていた。
　今日、自宅の前を通ったら、その答えがわかった。植物が生えて、それが風で回転してこすれた跡だった（写真）。さらに２日後、大学の実験棟の壁に、今度は地面すれすれのところに半円の跡を見つけた。そう、地面に生えた植物が風に揺れて壁をこすった跡である。
　この一件で感じたことは、「アンテナを張っていないと、物事は見えない・気づかない」ということだった。何度も見ているはずだが、見えていなかった。


2008年12月7日(日)　引越し
　引越当日。引越しを決めたのが、11月中旬だったので、本当に厳しかったが何とか完了。広くなったので、ゆったりと暮らせるようになった。
　引越しに際しては全くの私用であるので、その影響が仕事や指導している学生に及ぼさないように気をつけたつもりであるが、時間や、それだけでなく精神的にも100パーセントの中から捻出するとなると、影響が無いというほうがおかしいか。要は程度の問題であるが。
　細田先生のように、学生を家に招待することもこれからは可能になりそう。

2008年12月5日(金)
　二日酔い程までは行かないが、やはり気分は優れないまま１日が過ぎた。

2008年12月4日(木)　第４回研究会開催
　第４回研究会が終わった。準備の出来については、運営に関わる致命的なものはなかったとは思うが、配布資料の印刷ではトラブルが発生してしまった。PDFで届いた原稿が、プリンターとの相性が悪かったようで、著しい遅延が発生してしまったためである。そもそも発行部数と印刷時間の見積りも甘かったのは自分の責任である。
　細田先生のおっしゃるとおり、配布資料は、研究室もちということで、おまけのようなものとして受け取っていただければと思う。
　研究会の感想といえば、技術的な内容は全部が全部理解できていない。私にはまだまだ足りないところがあるだろう。懇親会では、建築の先生ともお話ができ、楽しかった。やっぱり、活躍している人は、熱い。

2008年12月3日(水)　第４回研究会の準備
　１週間のゼミ無し週間を挟んで、久々にゼミが行われた。Ｍ１もちらほら就職活動のために欠席が出るようになってきた。

　明日の研究会は、100名は軽く超えるという。実施に際しての担当者打合せをした。細かいことも大切だが手順書を読んでもらうとして、押さえるツボは説明したつもりだ。①これだけ大掛かりな会は、学生をリーダーとする６つの担当に分ける必要があること。②担当に分けた縦割りの弊害をなくすために、目的は「単に業務を手伝ってもらう」のではなく、「会の成功を目標として、担当の部分を遂行すること」を目的とし、権限を委譲して任せる。担当者が現場で困ったら、そもそもの目的に合うように自己判断してもらうこと。③担当者には責任を感じてもらう引き換えに、結果に対する全ての責任を教員が負うこと。④これまでの知見は全て記録して蓄積しているので、些細なミスは起こさない（確率は低い）システムになっていること。以上が、私なりのこの会のマネジメント方法である。
　詳細を記した手順書は、12/4の研究会が終わり次第、すぐに見直して、次に備える事も毎回している。第5回の直前になったら、既に学生は変わっているし、記憶は薄れているから。

2008年12月2日(火)　コンクリート打設
　生コンを呼んで、コンクリート打設を２件。朝の準備から始まり、打設以外の作業も含め、諸々が終わったら16時であった。適度な疲労感はあるが、軽い充実感もあり。事前に準備をしていた学生はお疲れ様でした。

　改めて日記の効用について考える。この２週間は、サボっていたのは確かである。その瞬間にいいなと思ったことも、日々忙殺されているといつの間にか忘れていることに気づく。それを記録にとめておくことが、自分の将来への投資だと思う。関西出張の際に整理しようと思っていた欠けた１週間前の日記は、出張中の忙しさで存在自体を忘れていた。そして、関西出張中の日記も現地で書いておらず、さっき慌てて書いたので内容が薄い。信楽の発表を終えた夜や、大阪現場の帰りの新幹線の中で書いていたらもっと熱い思いがあったはずだ。

2008年12月1日(月)　ＡＯ入試と懇親会
　ＡＯ入試が行われた。細かいことは書けないが、綿密に準備された方々には頭が下がる思いである。入試業務は成功して当たり前、失敗すると大問題の世界だ。
　土木教室の教員の退職送別会が行われた。こういう研究職にいると、別れの悲しみよりも、退職後の新しい所との新しいコネクションが出来るというポジティブな影響が大きいように思う。
　酔っ払っていたわけではないが、１次会の店にコートを忘れてきてしまった。横浜駅中央自由通路を横断した時には寒くなかったので、気づかなかった。気づいたらすぐに取りに帰ればよかったものの、２次会が終わってからと思ってしまい、終わった頃には閉店して鍵が閉まっており、受け取れず。雨も降り出してコート無しで歩くのは厳しく、タクシーで帰宅した。家に着くと、鍵もコートに入れっぱなしだったことに気づき、妻に電話をかけて３度目にやっと家に入れた。こんな失態は久しぶり。
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