|
2009年7月31日（金) 青函トンネルと私 私は高校時代、土木工学を目指したものの、土木工学について勉強する資料が無いことが悩みだった。そこで本屋に赴き、土木工学っぽい本を探した。そのときは、工学の「土木工学」のコーナーを探すことは知らず（大きな本屋でないと無かったのかもしれない）、新書コーナーでせっせと探していたような気がする。そこで見つけた幾つかの本の１つが、「青函トンネルから英仏海峡トンネルへ―地質・気質・文化の壁をこえて (中公新書）持田豊著」であった。日本は凄い技術を持っている、と、わくわくしたのを覚えている。その後、その本はどこかに行ってしまっていた。 今年の研究室の夏合宿は、青森〜函館である。生まれて初めて青函トンネルも見学する。昨日、DVDを数枚と、本も数冊購入した。もちろん、その本も再購入した。読んだのは1994年ごろであろうから、あれから15年後、どういう感想を抱くのかが楽しみだ。 2009年7月27日（月) 吠えた 昨晩は、若手で飲んだ。非常に濃い情報交換だった。普段の飲み会では、意見をすることはあっても、吠えることはなかったように思うのだが、今回は振り返ると吠えていた気がする。職位や年齢に上下関係があっても、言いたいことは言える環境にいることは非常に素晴らしい。そういう環境は、勝手に存在するのではなく、構成員により意図的に作られている。自分がそういう立場になれば、そうなるように努力するのみ。 吠えることを覚えた私でも、それが他人にどう映るかについても注意を払う必要があることの釘も刺していただいた。こういうこともダイレクトに指摘していただけるのに感謝。 備忘録：高校生向けの紹介本、土木系大学の連合ポータルサイト、同総会で大学院生の中期雇用 2009年7月26日（日) 受動喫煙防止条例 神奈川県知事の松沢成文氏が書かれた、「受動喫煙防止条例」を読んだ。たまたま図書館で新刊図書として展示されており、気になったので借りてみた。飛ばし読みだったので、殆どは章タイトル程度しか読んでいない。 受動喫煙に興味があって読んだのではなく、日本にインパクトを与えた条例制定に対して、政治家としてどのように対処してきたのかが興味があったので、読んだ。マスコミでは、妥協案で骨抜きになった等の批評もあった条例であるが、制定側としてはどのように考えているのだろうか。調査から案の制定、利害関係者との対立の経緯など、予想したとおりだったのでここでは省略するが、面白いなと思った着眼点が２つ。 １）理想的な条例を提案して議会で却下されれば、英雄にはなれるかも知れないが、結果はゼロ。これは政治家のやることではない。まずは１歩進めることが大事。 ２）条例の適用範囲が店舗面積が100平方メートルを上回るか、下回るかに関して線引きの合理的な理由を示せと反対派から質問にあった際、車の制限速度50キロの合理的な説明が難しいのと同じで、妥当な範囲で何かの線引きをすることは極めて合理的である。 共に、聞けば、そのとおりだとは思うが、自分の考えが固執していたところもあったので同じ問いをされた時に答えられないかも知れない。良い着眼点をもらった。 丁度、住んでいる集合住宅でも、色々なルール化をしようと話し合いが始まっているところである。何か役に立ちそうな気がする。 2009年7月25日（土) 羽田Ｄ滑走路 見学 今日は、ゼネコンの方から、羽田Ｄ滑走路の半日見学会を開催していただき、参加した。丁度日経コンストラクションにも出ていた、桟橋と埋立部の接続部の消浪スリット（通称、パルテノン神殿）は圧巻であった。他にも埋立部、桟橋部も見学。身近で、技術的にも困難な世界的プロジェクトが行われているのは、元気が出てくる。 2009年7月15日（水) 委員会 全学的なある委員会で。定義はわかりませんが委員会は「委員の会」であり、その運営に汗をかくのも委員の仕事だと思います。何でもかんでも、裏方の事務にまわして、部局を代表として来ている委員は、単なるご意見番や、部局に宿題を持ち帰る伝達役にであっていいのでしょうか。よく言えば遠慮、悪く言えば官僚主導の政治かもしれません。でも、この委員会は、委員が汗をかかなければ、成功しないように思います。 たまたま丁度同じことが、わが土木同窓会でも生じているといえます。私は事務局と卒業生の両方の顔を持っています。今までは前者で精一杯だったのが、最近後者に気づいてきています。 2009年7月14日（火) 決められたことを守ること ＪＣＩの学会参加に伴い、学生には、予習、事後報告、そして会計処理のための幾つかの決まりごとを課した。予習と事後報告は、学会参加の本質であり必須なので、守らない人には参加する資格はない。遅れたり、催促されて提出する人はいる。それで誰かが困ることは無いが、結局は１回１回の積み重ねが、その人の評価を下げることに気づいて欲しい。 今日話題にしたいのは、会計処理の決まりごとを守らない人が多いこと。手続きは秘書に任せているのだが、席が隣なので、今日の学生とのやり取りは黙っていても横で聞こえてくる。対象の学生１０名のうち、ノーミスで通ったのは、たったの２名。後は、元々期限までに提出しない、書類が足りない。その殆どは、書類が足りない。元々私がルールを作ったのだが、まずはそれを読んでいないことに尽きる。そのルールには全てのケースは書ききれていないが、疑義を感じたら問い合わせるのが大人の常識。 物事を人に伝えるとき、例えば、講演発表をしたり、メールで何かお願いをする際には、相手が話を聞いてくれない、メールを読んでくれないことを嘆くのは、本末転倒であり、発信者の伝え方が悪いのである。しかし、今回は、次のルールを守る人だけ学会に連れて行きますよ、という一種の契約に同意していながら、満たしていない。会計ルールを守ることは今回の学会に参加する場合はどちらかと言えば、手段であり、満たしていないからといって全て却下にするつもりは無い。しかし、その積み重ねが、結局秘書の事務作業の負担増大となり、本来やっていただくべき別の仕事にも差し支えることとなる。 就職の応募、資格試験の応募は、遅れたらアウト。次回はない。守らないというのは、結局は甘えでは無いのだろうか。ルールを破ることに対してかかる迷惑への想像力の欠如と言うのか。 と、ここまで書いたが、自省してみる。うちの研究室では、本質的でないことについては比較的ルーズが許される環境であるが、それが行き過ぎていることはないであろうか。教育機関として、その辺のバランスはどうであろうか。 細かいルールを守るのが普通にできる人とそうでない人は、性格の面が大きい気もするので、今更変わらないのかもしれないが、そんなに細かいことを要求しているわけではない。どちらかと言えば、以前の日記にも書いたが、例えば、ＪＩＳの試験法を参照していながら個人が勝手な解釈をして試験し、平気な顔してＪＩＳに準拠したと書いているかのようだ。 殆どの場合はちょっと遅れても１回間違えてもうまくやっていけるのだが、それが全てでないし、ＯＫの場合でも、結局はどこかで誰かがカバーしてくれていて世の中は成り立っているのだ、という想像力は持って欲しい。 2009年7月13日（月) 免許 免許更新。法改正に伴い、これから私も中型運転免許とは、違和感を感じる。移行期間中で、しょうがないのだろうが、これから新しく免許を取る人から普通免許になるとは、私も既に過去の人なのか。でも、そもそも、お役所的な名称のつけ方のような気がしてならない。何か良い名前の付け方はないものか。 体制について批判することはこの日記では身の丈に合っていないので避けてきたが、「適切な名称」は結構人を動かしたり、説得したりする際に、重要だ（聞き手がそれを重視することが多い）と常々思っているので、書いた。 2009年7月11日（土) 同窓会 昼間、土木同窓会の総会。その後の夜のコンクリート研同窓会は、19名＋学生1名の参加があった。そこでスピーチした内容、考えた内容を再構成する。 １）人任せ 私は18期、今年の卒業生は28期。既に下に10期も後輩がいることを改めて実感した。同窓会の盛り上がりのなさ（来る人は来るが、来ない人は来ない。来ないのは良いのだが、その割合の絶対値が果たして正当なものなのか、という問い。）を嘆いていたのは、今までは先輩を向いていたように思う。いつの間にか、自分がそういう世代になっている。 自分が大切と思うなら、それをもっと発信し、盛り上げていく責任がある。できるのが自分だけならば、それを実行するのみ。人任せではない。 ２）変える勇気 今朝、集合住宅の月１回の掃除があった。掃除後、話し合いをするのだが、最近、ある話題が出て、自治を見直す動きになっている。その中で、数名のコアメンバーがいて、献身的に取り組んでいる。30数戸あれば、現状を変えて行こうと提案する人もいれば、受身の人もいる。引越し後間もない頃は、様子を見ていたところもあるが、今回妻から頼まれていた提案を行った。概ね好意的に受け止めていただいたようで、その場で即決となった。後はその提案の中心になって動くだけ。 結局は、おかしい、変えたいと思ったら、自分が動くしかない。指示待ちはしない。 ３）そもそも同窓会とは 同窓会に対するイメージ、期待する内容は、人のよって違う。同窓会を盛り上げる、盛り下げるは、結局は個人のその辺の感じ方をどうするかということに尽きるのかもしれない。傷をなめあう会ではない。ネットワークを作っていくこと、クリエイティブなことをしていく場、拠り所になる安心して帰ってこれる場、など。その辺の発信も必要だろう。少なくともここ数年は、研究室としてそういう教育をしている。全体同窓会役員会でも似た議論が出ていたが、もっと推し進めよう。 同窓会関連は、とりあえずこの辺で筆を置きます。 2009年7月7日（火) ＪＣＩ出発 7/8〜10はJCIの学会で札幌出張。遅れて書きます。 2009年7月3日（金) 中尾政之先生講演会 昼の研究室ゼミの後、東京大学へ向かう。東大安全の日の講演会で、失敗学、創造設計学の中尾政之先生の講演を聞くためだ。今回は、昨年東大で起きた実際の事故事例を元に、安全に対する一般的考え方を講演された。考え方自体は、著書で読んでいたとおりであるが、初めてお会いしたのであるが、独特の語り口や、程よいバランス感覚に共感を受けた。 メモ：安全対策をすることによる、副作用が生じることを忘れないこと。安全に限らず、物事の進め方や考え方に役に立つ。 2009年7月2日（木) 講習会参加 ＪＣＩのコンクリートの収縮問題の中間報告会に参加してきた。技術的でない部分の話も聞け、違う観点からも勉強になった 2009年7月1日（水) ひび割れ可視化 コンクリートのひび割れの可視化について、他人にデモを行う機会があった。手法を確立してからちょっと時間が経ち、ノウハウが逸散しがちになっていたところで、一度考えを整理しなおすきっかけとなり、頭がすっきりした。もしこの機会が無ければ、先延ばしになっていて、重要なノウハウが少しずつ失われていたかもしれない。機会に感謝。 |
| 林のホームページに戻る |