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2010年6月29日（火） 持続可能なシステム 10年近く務めたある団体の事務局の退任に当たり、引継ぎを行った。今後は毎年事務局が持ち回り制になるため、それに移行する記念すべき１回目ということで、ここで引き継いだことが、そっくりそのまま基礎になる。口頭での引き継ぎは、絶対に情報が欠落するので、それは避けなけばならない。年次計画、各種ノウハウは文書化し、それを毎年更新してもらうようなシステムにした。これ自体、目新しいことは無い。書きっぱなしで結局数年後には廃れてしまった、ということの無いように仕向けたつもりだ。廃れることを直視し、それを防ぐような仕組みを設けたのである。 極端な話、私が引き継いだものがMaxで、後は情報が失われるのみである。何もしなければ、増えることはない。それを念頭において、例えば、年次計画の中に、ある時期に外部の役員会に情報を投げて、チェックを受けるような仕組みも入れた。また、会則、内規、他の文書について、その文書の存在自体が忘れられてケアされなくなることが目に見えていたので、年次計画の中に、それを少なくとも年１回は見直すように入れ込んだ。スケジューリング、である。 また、過去の情報の蓄積ということもあるので、失敗した事例も積極的に載せ、決めたことは事実だけでなくその理由も書き込むようにした。後で、意味がわからなければ、情報を生かしようが無いためである。このことは、コンクリート標準示方書に似ている気がする。条文だけでなく、解説とのセットで成り立っており、必要に応じて参考文献もつける。 2010年6月27日（日） 留学生と 今日は、細田先生の企画で、博士3年ベトナム留学生と来日しているその家族も囲んでパーティー。細田先生のご実家の恒例となっているパーティで、楽しいひと時を過ごした。子供も多国籍で、言葉は通じないし、特に身振り手振りというのはないが、しばらくたつと打ち解けて、子供同士もなんだか和んでいた。 「家族サービス」という言葉が昔からなんとなく嫌いだ。上から目線で、一方的に与える、というようなニュアンスがあるから。家族をどうしていくのかというのは、私や妻が主体性を発揮すべきところでもある。平日死ぬまで働いて、土日はバタンキューというのは、持続性の観点でもちろん望ましくない。土日は家族と一緒に過ごすためには、平日からうまくマネジメントをして、私が平日の疲れを過度には溜めないようにしなければ、私も家族もまわっていかない。 2010年6月26日（土） 磯遊び 干潮を狙って、家族で潮干狩り、磯遊びをしたかったのだが、前日に、ちょうど良い時間に大潮の干潮に当たることがわかり、横浜市内の「海の公園」に向かう。 パキスタンからの留学生が、海を見たことがないと前から言っていたので、招待したいということもあり、当日の朝、誘ったところ乗ってきたので現地集合とした。エジプト学生も着いてきた。 季節をちょっとすぎているので、釣果はいまいちだが、カニ、エビ、あさり、小魚、やどかり、など、娘は大満足。たまには、研究を離れて、単に子供と海で戯れるというのもあっても良いと思って誘ったが、彼らにとってどうだっただろうか？ なお、干潮は日に2回あるが、その両方が、潮が大きく下がるというものではないことを、1年前に実感した。新聞に載っている干潮時刻に合わせて海に行っても、前に磯遊びをした時のように磯が露出していなかったからだ。そういうことは、釣りやダイビングなど趣味にしていなければ、殆どの人は知らないだろうし、気にもしないだろう。ひとつ勉強になった。何でだろう、って思うヒントは、生活の中にごろごろ転がっている。それ以後は、時間だけでなく、潮位もちゃんとチェックしている。携帯サイトで、わかりやすい潮位検索があればいいのだが、まだ見つけていない。 2010年6月25日（金） コンクリートから高校生へ 県内の高校から工学部を見学に来ており、そのうち45人くらいがコンクリート研を見学するということで対応した。オープンキャンパスのような内容であるが、30分間ということで普段より長いこともあり、レジュメも作って説明してみた。タイトルは「コンクリートから高校生へ」。余りも安易かとも思ったが、事前にグーグルで検索しても一致しなかったので、そういう言葉は私が初めてか？ 手短に、社会基盤の整備のあるべき姿、コンクリート材料の基礎、環境負荷削減、耐震性と耐久性、超寿命化、などを話し、途中で先日壊した梁供試体を見せたり、恒例の高強度テストピースを圧縮して披露した。 興味を持ったら、レジュメに書かれているキーワードを自分で調べろ、と締めくくって終わりにした。 2010年6月25日（金） 亀 朝、実験棟の鍵を開けると、ドアの前で、巨大な亀が私を出迎えてくれた。一瞬何かわからなかったが、甲羅の長さが20cmを超える亀であった。生きている。逃げ出さないように、プラスチックボックスに入れて隔離した。メンバー全員にメールしても、結局心当たりが得られなかったので、昨日の日中に進入して学生が鍵を閉めてしまい、今朝にいたったと思うしかなかった。 勝手な放流は困るが、いつもの理工系図書館の裏の池に放流することにした。学内で捕獲されたものを別の場所に置く、ということで許可は取っていないが、そうした。いつもの亀がもう１匹増えたのだろうか。それとも、そこにいたものが数百メートル移動してきただけだったのだろうか。謎である。とても凶暴なようで、こんなのがキャンパスを歩き回っているとしたら、怖い気もする。 先週、実験棟に鳩が２羽迷い込んだ。毎年１回程度ある話で、天井付近に窓がないため、なかなか出られなくて、糞の爆撃攻撃があるので、精密機器はビニールを掛けておかないと被害を受ける。幸いにも、翌日に出て行ったようだ。 あと、ネコも平均して２年に１回くらいは入ってくる。人間を怖がって、奥に奥に入っていくため、困る。最終的に出て行くのか、それとも奥のほうで・・・、わからない。 2010年6月24日（木） 成長 34歳の誕生日を迎えた。家族でそろってお祝いのパーティー。3歳の娘も最近はひらがなを書くのに夢中で、多少ハングル文字っぽいのや、鏡文字もあるけれど、「ぱぱおたんじょうびおめでとう」という言葉と似顔絵を描いてくれた。毎日毎日成長している姿を見ると、素直にうれしい。 成長といえば、昨日、学生実験の最終回を迎え、無事終了したことを祝ってTA9名と私で打ち上げを行った。今年は昨年の反省を踏まえて多少手順の変更や、説明の追加を行ったが、基本的には同じことを踏襲している。一番変えたのは、個別のことについては私自身の関与を減らし、学生に任せたことである。初回のミーティングにおいて、私ができること、学生にやってもらいたいことをきちんと明確に区分けした。昨年までであれば、難しいかなと思って私が減らしたようなことも、今年はとりあえず全部学生に任せた。その結果、背水の陣となったのか、蓋を開けると学生は与えられた任務を何とか工夫してこなして、実現してくれた。 今回実感したことは、きちんと権限を持って仕事を与えられると、人は伸びるという、一般的に言われていることを間近に見たということだ。なお、講義の一環でもあり、学生が失敗しても、最終的には私が責任を持つことは初めに公言している。最悪の事態にならないために、途中でチェックを入れたり、指導はしている。 褒める裏にも、改善すべき点はある。事故につながる失敗例もあった。ちょうど今、ゼミでも安全教育を継続しているので、うまくフィードバックしたい。 2010年6月9日（水） 木綿 明日は、月曜日に急遽決まった、建設現場でのコンクリートの採取とテストピース打設、および施工のチェックだ（いわゆる見学、ではない）。殆ど準備する時間がなかったが、今日、トラックを借りて、現地に持ち寄る型枠の積み込みまで終えた。博士留学生１名、４年生３名という布陣だが、初めてのことに戸惑いながらも自主的にやってくれ、ここまでは何とかうまく行っている。明日もたぶんトラブルも出るとは思うが、楽しんで行きたい。学生にもその姿を見てもらいたい。自分たちが最前線で物事を作り上げているのだということを。 出張など慌しいことが続くが、モチベーション、責任感を持つことによって、結果として寸暇を惜しんで時間のやりくりをせざるを得ず、その結果やっていてとても楽しい。やりたいことができずに、直前の日記のように時間がかかることに従事すると、気分も悶々として、結局どっちつかずになる。気持ちを切り替えて、スケジューリングするに尽きる。 さて、コンクリート技術者には有名だが、透水性型枠の目的で、型枠にさらし木綿を配置するということが行われることがある（50年以上前の第一大戸川橋梁も）。明日の現場でも、ある目的でそれを試そうとしている。さらし木綿に関しては、我が娘(3歳)と息子(1歳)からご提供を頂いた。ここに記して謝意を表す（つまり、新生児の時に使っていた、「おしめ」のこと！！もちろん洗濯済み！）。 その娘が風邪で数日休んでいるので、家族のサポートのため早く帰らなければ。 2010年6月7日（月） 事務局運営 日記更新が途絶えた１週間ちょっとの間、前に書いたある団体の事務局の仕事のウェイトが非常に高かった。1000通を超える郵便物の発送のマネジメント（それ以前の原稿集めのお尻たたき）から、先週末から先ほどに掛けて1026通の電子メールに対して、bccで案内を送信することまで、普通ではあまりしないこと（私はこれをやって数回目なのであるが）だが対処してきた。 後者については、相当に骨が折れる。普通のメールソフト上でbcc欄に入れたところで、送信できない。まずは、メールアドレスの構文エラーがたくさん見つかる。エラー内容がきちんと表示されないので、1000件もあると何がエラーなのかがわからない。プログラムのバグ探しに近いものがある。１個だけ全角文字が入り込んだり、ピリオドが抜けていたり、など等。やっと除去できたと思ったら、１回に送れるメールアドレスの個数制限が500個（つまり3回に分けて送る必要がある）ということがわかったり、そして最後にはメールソフトの挙動がおかしくなったように見え（エラーメッセージが出ないのでわからない）、諦めた。そこで、気が進まなかったが、同報メールのフリーソフトを探して、使うこととした（使用ソフト：Mail Distributor）。インストール後のデータを作るのも時間がかかったが、30分で送信を含めて全部が完了した。初めからそうすればよかった、というのが今回の教訓。 このような事務作業でも、条件付差し込み印刷、大量送信、などPCを使って特殊なことをやっていると、周りに聞く人が居ない、という状況に遭遇する。最終的にできることはわかっているので（PCの操作については、できる、できないのジャッジはできる自信がある。）、なんとかして方法を探し出してきて、解決してきた（もちろん、今やるべきことかどうかの判断もした上で）。その努力の蓄積は大きく、こういうことなら何でもこなしてしまう今の自分があるのだと思う。 研究面でも、同じようになるように日々努力している。ただし、この場合には、周囲に聞く人がたくさん居るので、自分で抱え込まないよう、かつ自分の特技を見つけて生かせるように気をつけたい。役割分担ということで、この日記の読者でPCの事務作業で困った人が居れば連絡ください。 先日教えていただいた某卒業生のブログを読んだ。直接の感想はさておき、それを読んで自分の日記が、コンスタントにきちんと書けていないことを反省した。この日記が欠落した10日間は、上記の事務作業以外にも、色々なクリエイティブな出来事があり、考えたことも多数あったが、忙しいと書くための気力が付いてこず、書かないまま忘却の彼方に、ということになっている。悪循環なのはわかっているが。物理的な障害は先日改善して取り除いたつもりなのであとは実行のみか。 |
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