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2010年7月27日（火） 物事を両面から見る 今はまっている時代は、未だに幕末である。なかなか幕末を卒業できない。 今、吉村昭の「生麦事件」の下巻に入ったところだ。横浜市に住んでいるので、まさに地元の話であり、殺傷事件が起きてから、薩摩藩が逃げるように１つ先の保土ヶ谷宿に向かうところなど、今私が住んでいる辺りが何度も何度も出てきて、興味は尽きない。この本と同時に、当時のイギリスの外交官であった「アーネスト・サトウ」の日記を元に作られた「遠い崖」も平行して読み始めた。この本は、外国人の観点から幕末の日本を観察している全16巻の大作だ。平行して読んでいけば2年間くらいは楽しめると思う。 さて、アーネスト・サトウが日本に派遣されて数日後に生麦事件が起きる。吉村昭の本では、幕府とイギリスとのやり取りについて外見は詳細に記述されているものの、事実が淡々と進み、表面的に感じた。遠い崖第１巻では、同じ生麦事件を題材に、実際の外見からは見えない、両国の本音の話や、いわゆる密約のようなものも克明に書かれている。賠償金を支払うことについて、幕府としての国内の体裁を保つために、イギリスに本音を伝えながら交渉されていたとは、知らなかった。史実に基づく吉村昭大のファンであったが、必ずしも触れられてないところにも気づき、両面から見ることの大切さを知った。 もう数年になるが、坂の上の雲（司馬遼太郎）は日本から、海の史劇（吉村昭）はロシア側から。この対比も面白かった。できるだけそういう風に読み合わせようとしている。 2010年7月27日（火） 厳しい？ 山口県の準備は、多岐に渡り、大変だった。朝の会議後、11時ごろから開始し、学生4人と測定の最終練習をしながら、15時に終了。結局、大きなボックス12個になり、運賃は総額2万円強。果たして現地で人間6人とこの荷物がレンタカーに乗るのだろうか。 今回の準備は、表面吸水試験とコア採取の道具一式を、もれなく準備する必要があり、私がその部分のリーダーだった。色々とトラブルはあった（未だ継続している）が、ほぼ大丈夫だろう。後は、運送会社（最近トラブルがあったところは避けた）で遅延が起きないことを願うのみだ。本来は、もう１日予備日を設けておくべきだが、日程の関係上、それは無理だった。 ということで、慣れていることではあるが結構なプレッシャーでもあった。その過程で、学生には雷が落ちた。ただ、それにはきちんと理由があるので、その場で指摘はしたつもりだ。切羽詰っているから怒りやすいのかと思ったかもしれないが、きちんと理由はある。今回選抜メンバーとして出張するスタメンとして、その自覚は持ってもらいたい。 表面吸水試験の最終確認は学生にやらせた。私が別の準備で手に負えなかったこともあるが、主体性を持ってもらうためにはそうするのが一番と思ったからだ。結果として、本番練習をすることで、色々と問題も見え、直前であるがトレーニングも積めたことは良かったと思う。今回参加できない留学生には、装置の作製に対して中心になって協力してくれた。彼自身の研究の一環でもあり、当たり前とはいえ、そのおかげで今に至る。 2010年7月26日（月） 週末 土曜日は朝から若手の勉強会で芝浦工業大学へ。まるで近代的なオフィスビルや、国際会議場のようで、これが大学か、と唖然とするが、実験室を見ると、どこも変わらないようでちょっと安心。その後大学に戻ったら夕方になっていて、たまっていた仕事少々と、次週の山口出張の不足分の買出しを行う。それだけで車が満杯になる。２日間は終日屋外で調査なので、熱中症対策は必須であり、とりあえず塩飴と甘いものは、山ほど買出ししておいた。現地では、簡単には塩飴は手に入らないだろう。こんなことをしていると、登山の準備と重なって、懐かしい。高校、大学の頃は良くやっていた。ゼリーも買った。 日曜日は、家族で日用品の買い物と、義妹の誕生日のお祝い。娘と公園で水遊びをしてずぶぬれで帰ってきた。 2010年7月21日（水） 伝えること、伝わること 失敗とまでは行かないが、学生からの相談があり、私がここのコツはこうだ、と教えたことが、伝わってはいるのだが、大切さがまでは伝わっていないようで、矮小化されたり、実行されなくて、結果としてうまくいかなかった例があった。私から見れば、やらなかったんだからそうなるのは当たり前、と思う。とはいえ、ここ大学は教育の場でもあり、単に目の前のことが失敗しないことが目的ではない。今は良くても、その学生が失敗を知らないまま過ごせば、長期的には成長はしないだろう。よって、このことは短絡的に悲観はしていない。ただし、今回学生が私の言うことをキャッチできなかったことは、ひとつの反省点であり、瞬時にそれを理解できるようにトレーニングを積むことが必要と思う。 反対の立場としては、私の伝え方が悪いということも言える。独善的でなかったか、一定時間に伝える量や質や適切であったか。 以上については伝わらなくても致命的ではない。しかし、致命的なのは、私が外部に向かって何かを提案するときだ。研究発表、学会発表、予算申請書、などがこれに当てはまる。これについては、伝わらなかったら終わりだ。日々練習と思い、気を抜きたくない。 前にも何度も同じようなことを書いているのは認識しているが、多々発生するので、改めて思った。 2010年7月20日（火） 公聴会と懇親会 コース内の論文博士の最終審査公聴会が行われ、聴講した。１つ質問もした。その後、審査員を除く参加者で懇親会。私は別の大学の教室懇親会を掛け持ちしていたので、30分で中座したが、ちょうど斜め向いに座った方（前から存じ上げている方）と短時間であるがお話をした。その中で、ひとつのことがトントンと話が進んだ。最終的にどうなるかわからないが、私がそもそもこの懇親会に出なければ、そういう話も無かったわけで、不思議に感じる。単に不思議ではなく、自分から進んで選択を繰り返すことが、自分の道を決めることになる、ということのひとつの例であることを改めて感じた。 大学の教室懇親会、その後の２次会と進んだ。余り無い組み合わせの５人であったが、何気ないことでも話すことで、元気が出たのは確かだ。 2010年7月15日（木） 明るい兆し 家族の風邪のリレーは２ヶ月に突入したようだが、息子の風邪もあと２、３日で収束するだろうとの医師の言葉に救われる。私については、最近は咳だけが激しく、薬がまったく効かないので、再度受診した。その結果、高校生のときに短期的にかかった「喘息」ということで、専用の薬を処方されたら、ぴったりと症状が治まった。万が一、（他）大学で流行している百日咳だったら困ると、百日咳の症状とは違うと医者に言われながらも大学教員ということで念のために薬を処方してもらっていたのだが、杞憂に終わった。 何度も書いたが、体調管理は大切。ひどい咳が続いていたので、夜も熟睡はできず、先週のJCIの学会でも、会場で一人だけで、恐縮するし（特に、安藤忠雄講演会）、まったく集中できなかった。仕事もプライベートも集中ができず非常にロスが多かったし、周囲にも多大なご迷惑をおかけしたように思う。全員が治った暁には快気打ち上げをしたい、と妻と話している。 2010年7月6日（火） しつこい この１ヶ月半くらいか、家族４人の中で、風邪を引く、治る、のバトンタッチを繰り返し、２回を過ぎて周回遅れも出たりでよくわからない状態になってきた。金曜日から月曜日にかけて旅行を計画していたものの、中止になり、お互いの看病で明け暮れた。４人のうち、体温が上から40度、38度、38度、36度（幸いにも私は第４位←健康）。 金曜日は、現場調査が計画されており、家族の発熱を横目に、旅行の中止のおかげで調査に参加できて幸運と言ってよいのかどうか・・・。 個人の体調の管理も大切だが、小さい子供を持っていると予防も限界があり、また、それによって家族が疲れたり、仕事（や遊び）も滞ったりと、色々考えさせられたこの１ヶ月であった。何とか早いうちに回復して、家族全員が万全の体調になりたいものだ。週末に、笹を入手して、七夕かざりを作った。お願い事のひとつは、もちろん健康。そういえば、ゴールデンウィークも同じような調子だった。 今日から委員会、学会年次大会、同窓会、資格試験と、怒涛の一週間が始まり、休みが無いので、家族にはまたお世話になる。 |
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