第１７日目（９月11日）
ヒコーキの悲劇
日本時間４時４７分、放送がある。「グッドモーニング。」えっ？まだ夜じゃないのか。そう、ベトナム時間で午前２時４７分だ。眠り始めたのが離陸してから１時間後くらいだからだから、２時間も寝ていない。今から朝食だという。すでに配膳が始まっている。周りを見渡すと爆睡している人が多い。それらの人も無理矢理起こされて朝食を配られている。いくら何でもこれは・・・と思ったが仕方がない。
このヒコーキは、何故かシートが倒れない。リクライニングシートになっていない。周りを見渡してもシートを倒している人はいないようだ。レバーはあるのにわざとできないようにしているみたいだ。同時に出ている日本航空の便ではたぶん快適なんだろうなぁと思いながら我慢していた。
無事着陸。関西国際空港に到着。入国審査・税関は無事パスした。特に荷物を調べられることもなかった。途中、健康診断の紙が配られたが、異常なしと書いて提出してしまった。やっぱり嘘になるのかな。
これから国内線で羽田に乗り継がなければならない。待っていると、昨日出会ったアオザイ女性の二人組にであった。これで３回目だ。
機体は日本航空のボーイング７７７。午前７時台の飛行機は、ビジネスマンか旅行者だけだった。スーツを着たビジネスマンと大きな荷物を持ったラフな観光客。この対比がおもしろい。機内はきれいで広い。朝食のサンドイッチが出された。これで２食目だよ。つい、苦笑いをした。
良い天気だ。なんだか心も晴れ晴れしている。
「グッドモーニング、ジャパン」 心の中で叫んだ。